Morton Feldman「Triadic Memories」by John Tilbury

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イタリアのレーベル〈Atopos〉から出ているジョン・ティルバリーのピアノソロによるモートン・フェルドマンの〈Triadic Memories〉2枚組がイタリアから届いたので、早速聴いているのだけど、これはとてもいい。ティルバリーの演奏によるフェルドマン曲は、いつも独特のアクの強さと癖があって、聴き手としてはそこに強烈に惹かれる時と拒絶反応を起こす時と、その時々の体調によって反応が極端なのだけど、このCDは呼吸をするような自然な感覚で割とすんなり気に入った。今日の曇り空の感じが、音楽と妙にマッチしているからかもしれない。朝から、時間を忘れて聴き入っている。ErstDistに入荷したとたん、注文も立て続けに入っている。それにしても、イタリアの郵便局というのは恐ろしくいい加減な組織のようで、イタリアの郵便局を経て発送に至るまで(というかパッケージがイタリアを出るまでに)信じられないほど長い日数がかかったのが驚き。

下の写真は、先日餃子の皮を作るついてに、初めて作ってみた手打ちうどん。材料は All Purpose Flour と水と塩だけなので、粉の塊をしっかり練っておいて一晩冷蔵庫で寝かせれば、あとは麺棒で薄く伸ばすのも意外と楽で(力はいるけれど)、手打ちうどんらしい腰のあるつるりとした食感のうどんになった。うどんそのものがあまりにも美味しいので、薬味を添えずにうどんつゆかポン酢醤油のみにつけて食べるのが気に入っている。日系スーパーで生うどんや乾うどんを買うと3〜8ドル位するので、自家製手打ちうどんを作って冷凍しておくのにはまりそう。

そもそも、餃子の皮や手打ちうどんを自分で作ってみたいと思うようになったのは、前に吉田アミさんがNYに来た時にお土産に持ってきてくれた東海林さだお著の『ショージ君の「料理大好き!」』(新潮文庫)を読んだのがきっかけ。海外在住者にとって、うどんや餃子やラーメンや豆腐を一から手作りする方法を紹介してくれるこの単行本は、かなりツボにはまる一冊。あとはネットでレシピを検索すれば、他にも本格的な作り方があちこちに載っているし、日本のサイトにはとことん本格派にこだわるレシピが多いので、とても参考になる。

それにしても、手打ちうどんや餃子の皮を自分で作るようになるなんて、日本にいたら多分思いつかなかったかもしれない。こういうこだわりの技を身につけられるのも、日本食が手に入りにくい(それに高い)海外に住んでいて必要に迫られる利点かも。