猛暑の中、ふたたび都心に出て恵比寿で先日の健康診断書をもらい、そのあと地下鉄で霞ヶ関に出て、警視庁まで渡航証明書をもらいに行く。これでビザ申請用の書類はすべてそろったので、あとはアメリカ大使館での面接日の連絡を待つのみである。この政情のあやしいアメリカに、よりにもよってこんな時期に行くことになろうとは。できれば11月の大統領選の結果を待ってからアメリカに行くかどうかと決めたかったところだけど、そうも言ってられないし。

それにしてもいったいなんなんだろうこの暑さは。昨日まで最後の力をふり絞ってわずかに動いていたエアコンが、ついに冷風を吹き出すのをやめてしまった。温室と化している部屋に戻るのがつらい。地下鉄の中で暮らしたい。どうせアメリカに行ってしまうかもしれないしと思ってエアコンを買い替えるのをためらい続け、いつの間にか夏が終わろうとしている(はずなのになぜ終わらない?)これほどの猛暑を体験したおかげで、おそらくアメリカに行ってから東京の夏が恋しくなるなんてことはあまりないだろう。風鈴がちりりんと鳴って扇風機が静かに回っていて、夕刻に水まきして涼をとる…なんて情緒のある夏はもはやこの東京にはない。窓を閉め切りエアコンを全開にしなくては生き残れないほど東京の夏はワイルドになってしまったのだ。エアコンなしにはパソコンだって生き残れないのだ。