■

ブルックリンのノイズロック・シーンの原稿がようやく完成しました。近所の図書館のおかげで集中できて、久々に満足のいくものが書けました。日頃はなんだか店員は愛想は悪いし住民も投げやりだし、がらの悪いガキどもがうろうろしているし、まったくやくざな町だよなと見下げていたジャージーシティでしたが、こういう公共の静かな場所もあると知って安心しました。どこの町にも図書館をこよなく愛する人というのはちゃんと存在するようで、これは嬉しい発見。

今日も医者のところに行ってアレルギー検査を受けてきたら、なんと私はアメリカ北東部の樹木すべての花粉にアレルギーがあるらしい。両腕で合計32種類ものアレルギー源の皮膚テストをしたら、Maple（カエデ）とBirch（樺の木）の部分が真っ赤に腫れてしまったし、他の6種類の木と芝生にも反応してしまった。日本とアメリカは樹木の種類が違うので、ふつうは日本人がアメリカに移住しても、花粉アレルギー反応が出るのは４、５年後だというのだけど、「移住後１年以内にこんなに強い反応が出た患者は初めてですよ」と珍しそうに医者に言われてしまった。アメリカ北東部の樹木だけなのですかと聞いたら、これだけひどい反応だと、中西部や南部や西海岸の樹木の花粉にもアレルギーを起こす可能性は十分考えられるし、ヨーロッパだと芝生の花粉がものすごいからやはり危険ですよと言われてしまった。おいおいそれじゃ北極かグリーンランドにしか住めないということか。次回はペンギンかシロクマに生まれ変われということか。でもとりあえず、来週さらに精密なアレルギー源の検査をした後に、アレルギーの薬をしばらく続けるということで、症状はかなり楽になるらしい。それでも花粉とぜんそくと戦っていたおかげでなぜか緊張感が生まれて原稿も進んだことだし、まあいいか。それにしても、アメリカの花粉おそるべし。