Sonic Youth @ Maxwell's, NJ


ソニック・ユースのライブ行ってきました。すごかったです。ソニック・ユースがこのジャージーシティの「Maxwell's」というクラブに出るのは1988年以来で、なんと17年ぶりだとか。

20年以上も昔からやっているバンドなのに、全然古さを感じさせないライブの迫力とサウンドのみずみずしさはさすが。ジャズも実験音楽もエレクトロニクス音楽もいまいちさえないニューヨークですが、やはりこういうロックこそがニューヨークならではの世界に誇れる音楽なのかもしれないと納得。ドラムスとベースのビートが押し付けがましくもなく、それでいて爽快で重厚なビートをはじき出していて好感度○。リズムやメロディーなど、音楽の隅々にジム・オルーク風の味付けがさりげなく利いていて、きっとそれがこのバンドの若々しさの理由なのでしょうね。



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■ローレン・コナーズ&ジム・オルーク デュオ

当初はソロギターを演奏する予定だったローレン・コナーズは、一人で演奏するのがやや不安だったらしく、急きょジム・オルークとのデュオになりました(下の写真)。昨年あたりは体調を崩していたというローレン・コナーズでしたが、今日のライブではあのいつものローレン・コナーズらしい、宇宙まで突き抜けそうなエコーのかかった深遠なギターのサウンドを美しく響かせていました。痛切な心の叫びが天まで届きそうなコナーズの透明なギターのサウンドに、そっと寄り添い温かく包み込むようなオルークのギターがとても印象的でした。ジム・オルークという人はほんとにコナーズの音楽を深く理解しているのだなあと感動。オルークのギターがついていたおかげで、コナーズも自由自在に自分の音楽の世界に入っていけるというような喜びが伝わってきました。遠目に聴いていると、デュオというよりコナーズのソロを聴いているようで、そのさりげなさがとてもよかったです。



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【追記】・・・ところでソニック・ユースのメンバーたちは、NYで去年から始まったNo Fun Festivalの成功にも大きく貢献していて、昨年初めてニューヨークでNo Fun Festivalが開かれたときは、サーストン・ムーアとジム・オルークとキム・ゴードンが演奏だけでなく資金面でも大きくサポートしてくれたおかげで大成功に終わり、そのおかげで今年もまた開催することができたそうです。こんなに有名になっても、サーストン・ムーアもジム・オルークも他のメンバーも、いわゆるロックスター的な高慢さみたいなものはかけらもないし、ほんとに素朴な人柄で、音楽的にも人格的にも素晴らしいミュージシャンたちだと思う。ニューヨークの音楽シーンもまだまだ捨てたものではないなあ…と久々に嬉しくなりました。