Apple Turnovers など


料理というのはある種のストレス解消になるもので、もっぱら最近はニューヨークでの就職活動のストレスを手の込んだ料理で紛らわしている日々であったりします(汗)。今週はタイ風チキン炒めのバジル&チリソースを始め、鶏肉とエビとチョリソー・ソーセージを使ったニューオーリンズ料理のジャンバラヤ、そして再びローストチキンに挑戦しました。ローストチキンというのも不思議なもので、鶏肉の大きさも毎回若干変われば、同じ重さでも形が細長かったり丸みがあったり、表面の脂肪の皮が薄めだったり厚めだったりして、どこか若干異なる。そうした大きさや形の違いで、仕上がりの味もやや違ってくるのが面白い。大きな6ポンドの鶏を一羽焼くよりも、小ぶりの3ポンドくらいの鶏を二羽焼く方が、おいしく仕上がるような気がする。

今日はオーブンでローストチキンを焼く一時間の間に、下の段で前半の25分にアップル・ターンオーバー(写真)を、後半の30分にいつものローズマリー風味のフライドポテトを焼いてみた。アップル・ターンオーバーというのはアップルパイよりも甘さが控えめのあっさり系のパイ菓子で、アメリカのパン屋やデリのカウンターでよくマフィンやビスケットなどと一緒に見かける。フランス風なのか、アメリカのデザートにしては甘さが控えめで上品な味わいなので、けっこう気に入っている。

市販の冷凍パイ生地とリンゴを買ってくれば、オーブンで簡単に作れるレシピもある。黄緑色のリンゴ(グラニー・スミスという名前のリンゴが最適らしい)2個の皮をむいて5ミリ角のサイコロ状にカットし、砂糖1/4カップ、小麦粉小さじ1、シナモンパウダー小さじ1/2、レモン汁小さじ1/4、塩少々とあえておく。冷凍のパイ生地は使う2時間前に冷蔵庫に移して解凍し、厚さ3ミリの25cm四方の大きさにロールピンで伸ばし、10cm四方の四角い形に切り分けておく。小分けにしたパイ生地の半分にリンゴの混合物を大さじ2くらいずつ乗せて、縁の部分に溶き卵を刷毛で薄く塗り、パイ生地を三角形に折って縁をフォークの先で押さえながらぴったり閉じる。余ったパイ生地にはチョコレートチップを大さじ1〜2ほど乗せて、長方形に追ってこれも縁に溶き卵を塗って閉じて、縁をフォークの先で押さえておく(これはチョコレート・クロワッサンになります)。最後に残った溶き卵を刷毛で表面に塗り付けてから、細いナイフの先で各々の表面に3つずつ小さな空気穴を開けて、オーブン皿に並べ、ラップで覆い冷蔵庫で30分ほど休ませる。

焼くときは、ローストチキンと同じ425Fのオーブンの下段で25分弱焼くだけ。浅めのこげ色がついたらできあがりで、焼きすぎると底が焦げるので注意。リンゴをあらかじめ煮ておく必要がなく、生のリンゴを小さく切って砂糖やシナモンやレモン汁とあえて具にするだけなので意外と簡単だけど、アメリカの田舎の家庭を彷彿させる素朴な味わいがあって、とてもおいしい。アップル・ターンオーバーをオーブンから取り出した後は、くし切りにしたジャガイモ(オリーブオイルとローズマリーと塩こしょうであえたもの)のトレーを同じ段に入れて30分焼けば、ローストチキンが焼き上がるまでにすべて完成する。


タイ風チキン炒めのバジル&チリソースと、チキン・ジャンバラヤのチョリソー&エビ入り(下の写真)の作り方は、また後日に。ジャンバラヤはなかなか奥が深そうなので、もう少し研究をしてから報告します。