日本から無事帰国

フェス後の1週間の東京滞在も満喫し、昨日無事アメリカに戻りました。AMPLIFY 2008のフェスは予想以上の成功となり、出演者や関係者の皆様には改めて深く感謝しております。自宅に戻ってから、早速フェスのライブ録音をチェックしていますが、宇波拓さんによる録音は今回も素晴らしい音質で感動しています。各セットの感想については、今回は主催者という立場だったこともあり、詳しくは述べませんが、特に素晴らしかったセットについては、まもなく(おそらく年内に)リリース予定のErstLiveのCDや、来年リリース予定の新譜数枚の制作に反映させる予定ですので、フェスに来れなかった方々もそちらをぜひチェックしてみて下さい。良いライブ録音をとることも今回のフェスの大きな目的だったので、その結果に大変満足しております。

いろいろな点で、非常に実りの多い日本滞在でした。日頃はメールのみのやりとりだったミュージシャンや音楽関係者の方々とも、久しぶりに会っていろいろ話ができて、やはりネット上だけでは伝わってこないことや、直接会って話さなければわからないことがあるものだなと実感しました。フェスの出演者以外のミュージシャンとも様々な機会に再会できて、ライブを聴かせてもらったり、じっくり話ができたのも良かったです。ネット上のやりとりやEメールによるコミュニケーションに対しては、最近やや抵抗を感じつつあったこともあり、こういう人間と人間がしっかり向き合うコミュニケーションは本質を理解する上でやはり欠かせないものだなと、つくづく実感しました。

また、フェスの会場となったキッドアイラック・アート・ホールを始め、ループラインや門天ホールなど都内の他のライブスペースもこの機会に見ることができたのも良かったです。アップリンクや円盤やGRID605なども行ってみたかったのですが、今回は忙しすぎて断念…。あと、コアな音楽ファンの集いの場である吉祥寺の『サウンドカフェ・ズミ』も再訪できました。(キース・ロウが店主の泉氏の笑顔と音楽・アート・哲学全般に対する知識の深さを絶賛。フランス在住でワインとチーズの味にはかなりこだわるキース・ロウですが、この店のセレクションには感銘を受けていました。店に行くと、キース・ロウの自筆サイン入りのワインボトルとCDがあります。)

(写真/吉祥寺「サウンドカフェ・ズミ」にてキース・ロウと店主の泉氏)


あとは、前々から気になっていた話題の雑誌『nu』や『エクス・ポ』、『土佐有明 WORKS 1999~2008』、大友良英氏の『MUSICS』と『JAMJAM日記』なども滞在中に書店で見つけたり(青山ブックセンターの品揃えはすごい!)、そのうちの数冊はミュージシャンからの贈呈で入手できたり(深く感謝)、これも大きな収穫でした。東京にしばらく滞在してみて初めて見えてくる実物大の音楽シーンというのを、海外から来ていた音楽ファンの人達も体感できたようで、そういう場を作れたことをとても嬉しく思います。今回のAMPLIFYフェスを見に来ていたアメリカ人ライターによる詳細なレビューも、近々音楽サイトにアップされるそうです。

それにしても、あの週は他にも横浜トリエンナーレなどで面白そうな来日アーティストのライブがあちこちで開催されていたようで(ピタやマーカス・シュミックラー、オレン・アンバーチなど)、ちょうどフェスと時期が重なって観に行けなかったのが残念。AMPLIFYの写真は、近々整理して追加分をアップする予定です。