The Magic I.D.「till my breath gives out」(ErstPop001)

〈The Magic I.D.〉のCDとLP(限定500枚)、本日同時リリースされました。詳細はこちら。
http://home.att.ne.jp/theta/ny-jazz/erst_pop001.html

マイスペースのページはこちら。
http://www.myspace.com/themagicid

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【追記】

発売開始の初日だけで、なんとLPが30枚近くも売れました。意外だったのは、CDとLPをセットで購入したいという注文が少なからずあることです。LPを聴きたいという人は、やはり今でもいるんですね。嬉しい驚きです。

LPのB面の1曲目「From The Same Road」は、B面の1曲目として聴くのに最適の曲なので、CDを買った人は、5曲目のこの曲が始まる前に、頭の中でターンテーブルのレコードを裏返して針を乗せるところをイメージしてもらえると嬉しいです。B面の1曲目というのは、特別なスポットが当たる場所(そこに置くかどうかで聴こえ方が全然違うもの)だというのを、曲順を決める作業をしていた時につくづく実感したのも面白かったです。

いきさつについては前にも少し書いたのですが、2006年11月、ちょうど一時日本に帰っていた時に、この4人のミュージシャンがウィーンのアマンスタジオで明日レコーディングをやる予定だというのを聞き、「おお、このメンバーなら絶対いいに違いない」と確信して楽しみにしていた音源のラフミックスが、その1週間後にCDRで届いたのでした。それをアーストワイル本部に戻ってから聴き、1回聴いただけで大変気に入り、「これは何とかしてアーストワイルからリリースしたい!」と強く思ったのがそもそもの始まりでした。

昔は結構それなりに楽しんで聴いていたポップ音楽というのが、ある時期から全く耳が受けつけなくなって久しかったのですが、この〈The Magic I.D.〉の音楽を聴いた時は、これこそ自分の耳が欲していた新しいポップ音楽なのだと直感しました。普通は、CDの制作時に音源を何度も聴き込んでいるので、リリース後しばらくはもういいやという感じで聴かなくなることが多いのですが、この〈The Magic I.D.〉はいまだに愛聴盤として聴いています。聴くたびに、ああほんとにこの音楽が好きだなあと感じます。そういうアルバムを作れたことを心から嬉しく思います。

今回の〈The Magic I.D.〉と昨年出したキース・ロウの「The Room」(ErstSolo001)は、デジパックのパッケージにしてみたのですが、どちらも仕上がりが予想以上に気に入ったので、今後のErstwhileのリリース作品も、すべてプラスティックケースは廃止して、デジパックに移行することを考えています。

今後も、「この人の音楽は絶対にアーストワイルから出したい!」と強く思える気持ちを大事にして、CDを制作していきたいと思います。(最近ではグラハム・ラムキンの音楽にもそれを感じました。)