プラハのビエンナーレ報告

yukoz2005-07-11


プラハのビエンナーレというのは、どうやら同じ名前の別々のフェスティバルがプラハ市内で2種類同時に開催されていたらしい。アーストワイルで招待されたのは、チェコ政府の後援でナショナル・ギャラリーで開催された国際ビエンナーレの方です。その初日のワークショップに集まってくれたのは70人くらいの観客でしたが、それでもとても熱心に話を聞いてくれていました。CDも会場でかなり売れたし(特に日本の即興ミュージシャンの人気高し)、プラハというのも少ないながらもかなりコアな音響ファンが存在するのを目の当たりに見て感動。2日目本番のキース・ロウ、ギュンター・ミュラー、中村としまるの各デュオ演奏も、過去に聴いたことのない新しい音楽の領域にさらに突入するような、新鮮さと未知のエネルギーを感じさせてくれました。録音を聴くのが楽しみです。

このビエンナーレの仕掛人の一人は、プラハの音楽ジャーナリストで作家のパベルさんという男性で、以前もAMPLIFYボックスセットのDVD作品をプラハの映像祭に参加させてくれるなど、アーストワイルの熱狂的なファンで、WIRE誌を読み込んで独学で覚えたという英語(これが達者!)でいろいろ興味深い話ができました。パベルさんの要望により今回のワークショップ用に作成した昨年のAMPLIFYのスライドショーもとても気に入ってくれて、こういう風に同じ音楽や写真を深く理解して好きになってくれる人がたとえ一人でも存在するだけでも、参加してよかったと心から思います。保守的な会場のナショナル・ギャラリーのおばさんには「そのパソコン、目障りだからさっさと片付けてよね」と嫌みを言われながらも、こういう機会を体験できたことに感謝。パソコン片付けた後にスライドショー見に来てくれたのに見られなくて残念がってくれていた人たち、ごめんなさい。まあ、誰に何を言われようと、自分の作品を心から気に入ってくれる人を大切にして元気にポジティブにやっていけばよいのです。以前私に酷評されたことを気にしていたミュージシャンの人にも、つまりそういうことを伝えたかったのですが、伝わっているといいのですが。