先日クロード・ボリング・ジャズ・トリオとフルート奏者の演奏を聴いたせいか、耳が久々にクラシック音楽モードになってしまったので、モーツアルトのバイオリン協奏曲とJ.S.バッハハープシコード協奏曲ばかり聴いている。こういう時は、なぜか電子音のものはまったく聴けなくなるから不思議。

学生の頃はよくウィーン交響楽団モーツアルトを聴いていたなあ、と懐かしく思い出す。あの頃ウィーンという街に抱いていたイメージと今のイメージはずいぶん違うけれど、こうしてクラシック音楽をじっくり聴いていると、今のウィーンの電子音響ミュージシャンたちの音楽にどこか通じるものがあるような気もする。音として表現されているものはまったく違うのだけど、その根底にある美意識は見えないところでつながっているような気がする。

扇風機の風に飛ばされるグリコ・ポッキーの空袋がネズミに見えてしまって、あわてて飛び起きたとたんに前頭部を机の端に思い切りぶつけてしまった。痛いので一日中氷で冷やしている。よく考えればネズミなんか家にはいないのに、ニューヨークのアパートでは時々見かけていたせいで、つい反射的にその誤った視覚情報が脳に伝わってしまったのだろう。困ったものだ。