全粒粉のベーグル

新譜のリリースラッシュが一段落したので、ピーター・ラインハルトによる全粒穀物パンのレシピ本『Whole Grain Breads: New Techniques, Extraordinary Flavor』を参考につつ、全粒粉4:強力粉5のベーグルを作ってみました。

この本に載っている方法は、前日に「Soaker」と「Biga」の2種類の生地を用意し、全粒粉と塩と水を混ぜた「Soaker」は室温で一晩寝かせ、強力粉と1/10 量のイーストと水を混ぜた「Biga」は、冷蔵庫で一晩発酵させておき、翌日にこの2種類の予備発酵生地と、残りのイーストと塩と水と粉少々を混ぜて、最終的な生地を完成させる…という方法です。後は通常の手順と同じく、1時間発酵→成形→20分間の二次発酵→沸騰した湯で茹でる→オーブンで焼く、という手順です。一見、手の込んだ方法のように思えますが、実際にやってみると、前日の準備はそれぞれの生地をボールに混ぜておくだけで、それにより自然に酵素が働き出して、粉に含まれるタンパク質とでんぷんがゆっくり分解し始め、「Biga」のイーストもゆっくり働き始めるので、当日のこね作業は通常のベーグル・レシピより短くてすみ、手ごねでも楽に仕上がりました。詳しいレシピは、こちらに。

このラインハルト氏の全粒穀物パンの本、かなりおすすめです。他にも全粒粉50%のパンやライ麦50%のパンも作ってみましたが、全粒粉やライ麦の複雑な味わいや香りや甘みが一晩の事前発酵により十分引き出されて、これらも感動的に美味しかったです。