Autistic Daughters の「Jealousy And Diamond」(krank076)を聴く。メンバーは、ディーン・ロバーツ、マーティン・ブランドルマイヤー、ヴェルナー・ダッフェルデッカー。バンド名の和訳は「自閉症の娘たち」。いかにもウィーンらしくていい。ディーン・ロバーツのギターとボーカルがなんとも渋くて心にしみます。

ニューヨークに来てからまもなく1ヶ月が経つけれど、なんというかあまり緊張感のないままだらだらと過ごしている自分を反省。何よりも、ウィーンやベルリンにいた時のように、火がついたような性急さで写真を撮りたい意欲にかられないのがさびしい。

インスピレーションというのは、視野や聴覚に飛び込んでくる何かと自分の内面が、ふとした瞬間に重なったときに火花のように生まれるもの。自分自身の世界が内面にできていれば、どこにいても創作モードになれるものだと言う人もいるけれど、自分にとってそれはなかなかむずかしい。たとえば冬のウィーンの深夜に吹いていた強い風の音とか、そういうほんの小さなことがきっかけになって、心に風景が広がるものなのだけど。