ビザが取れたと思ったとたんに気が抜けて、この1週間ぼーっと何もせずに過ぎてしまった。渡米前にやらなければならないことが12個もリストにあるというのに、あと10日くらいしかないのに。今度行ったらたぶん半年くらいは日本に帰ってこないと思うので、ほとんど自分の家ごと引っ越すようなものの、手持ちのスーツケース(特大)2個の他に、船便で送る段ボール1箱(本と辞書15kg)と、SAL航空便で送る段ボール1箱(主に衣類)も、まだ荷作りが終わっていない。段ボールとガムテープを買ってこなきゃと思いつつ、だらだらと1週間が過ぎてしまった。ロフトで見つけたバラの香りのするお香というのが気に入ったので、これをたくさん買っていこうと思う。

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アメリカにいると、日本語で書かれた本というのがなかなか手に入らないので、今のうちに欲しい本は買っておこうと思って久々に本屋に寄って、いろいろ立ち読みしてみたのだけれど、あまり面白そうな本はないので結局買わずに帰ってきた。先日アマゾンで購入したベストセラーになっているマンガ(国際カップルの日常を描いたあの有名なやつです)も、1巻目を読んでみて、いったいどこが面白いんだかとげんなりしてしまったので(これは登場人物の性格に興味をもてないと全然おもしろくないです)、早くも古本屋行きになってしまったし。去年、Yann Martel の「Life of Pi」を読んでからというもの、これ以上おもしろいと思える本に出会っていない。というか、世に出ているたいていの本の内容のつまらなさにうんざりするようになってしまった。「Life of Pi」は世界各国でベストセラーになったし映画化されるそうだけど、まだ日本語訳が出ていないのは残念。これは、村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」と同じか、それ以上におもしろかった。少年のような素直な語り口と、あっと驚く意外な展開(すごい想像力の持ち主)を、本人の体験談のようにリアルに思わせる構成がすごい。