iPodの使い方

5月のケルンのフェスティバルで思ったよりたくさんの写真を撮ってしまったので、最初の2日間でデジカメ用の手持ちのコンパクトフラッシュカードが足りなくなってしまった。慌ててパソコンショップを探そうとしたのだけれど、ここはケルンである。どこの町にも一つくらいは激安家電ショップがある日本とは違うのだ。カメラ屋で聞いても、デジカメ用のメディアなんてどこにも置いていない。しかも週末なので、ほとんどの店は閉まっている。

あああどうしよう、と途方に暮れていたら、ギュンター・ミュラーが「CFカードの写真をiPodに移せば、CFカードの写真を消して使い回しができるよ」と親切に教えてくれた。さすがライブ演奏にもiPodを使うほどのiPodマニアである。おかげでその後のベルリンで大量に撮影した写真も全部iPodに保存して、手持ちのCFカードを再利用し、なんとか乗り切ることができた。電子音響系のミュージシャンというのはほとんどがMacユーザーなので、いざという時に助けてもらえるのがとてもうれしい。とりあえずこの世に電子音響ミュージシャンとMacユーザーさえ存在してくれれば、なんとか生きていけそうな気がする。

iPodは、予備のハードディスクとして使うのに最適なような気がする。海外にも持って行けるし、音楽も聴ける。私のiPodは20GBだけど、音楽はせいぜい1000曲くらいしか入っていないので、あとのスペースはほとんど写真ファイルの置き場所になっている。それでも万一iPodが壊れたら困るので、自宅では古い5GBのiPodをハード専用にして、大事な写真を保存している。FireWireだと大量の重い写真もあっという間に転送できるし、コンパクトなので移動にも便利だ。ベルリンでは、サウンドチェックの撮影の合間に、iBookiPodCFカードアダプター(USB)をつないで、その場で撮った写真をCFカードiPodに直接保存していた。

上の写真は、ベルリン初日のサウンドチェックの後のSachiko Mさんの机。今回撮影した写真の中で特に気に入っている1枚。